「社会人入学者対象のさまざまなメリットに惹かれて」
神戸市内で生まれ育ち、普通高校から4年制大学へ。卒業後しばらくして阪神・淡路大震災が起こり、それを機に家業の飲食店を手伝うようになりました。当時、毎晩のマラソンでひざに負担がかかり、治療法を調べているなかで理学療法士の仕事を知りました。同じ頃、幼い頃からかわいがってもらっていた祖父が脳梗塞で入院。ベッドに横たわる祖父を見舞うたび、何かしてあげたいのに、何もできずにいる自分の不甲斐なさを感じました。このまま目的ももたず人生を送るのではなく、何かやり甲斐のある仕事にチャレンジしてみよう。それで理学療法士を目指すことにしたのです。関西総合リハビリテーション専門学校(以下KRC)に入学を決めたのは、勉強に集中できる立地環境のよさがひとつ。家業の飲食店は三宮にあり、都心には遊びの誘惑が多いのがよくわかっていましたからね。次に学費、限られた貯金でやりくりするうえで、授業料・施設設備費・実習費免除など、経済的補助があるのは魅力でした。あとは社会人学生に対する修学支援が充実していたことですね。社会人の受け入れ体制が修学的にも生活環境的にも充実しているのは、二度目の学生生活を送る身には心強く思えました。
「仲間と支え合いながら勉強するのは楽しく、頑張れば結果が出ることを実感」
入学後は学校の寮に入り、毎日猛勉強です。寮といってもバス・トイレ付きのワンルームマンションですからプライベート環境はきちんとキープできます。試験前は寮生のクラスメートで集まって勉強したこともいい思い出となっています。患者様が最初に関わるリハビリテーションを担当する理学療法士は、骨や筋肉、関節など医師と同レベルの知識が必要で、筋肉や骨の名前など、暗記、暗記の連続。若いときと違い、なかなか覚えられないので、皆で語呂合わせをして覚えたり、意見交換したり、質問しあったり。とにかく年齢を問わず、みんな仲が良くて、楽しい学生生活を送りました。勉強は確かに大変でしたが、資格をとるというゴールを目指しての勉強ですから、まったく苦には思わなかったですね。皆が行くから僕も行く…と何の目的も持たずに通っていた大学時代と違い、すべてに興味をもって、新鮮な思いで、まじめに勉強しました。
「現場ならではの生きた経験を得る」
KRCは医療法人が母体なので、臨床実習施設が充実しています。在学中は那智勝浦や彦根など、いろいろなところに実習に行きました。学校が臨床実習に伴う宿泊費を全額負担、交通費も一部負担してくれましたので、助かりました。他の専門学校ではこれらは個人負担が多く、入学してからの学費の捻出が大変と聞きます。実習は症状も年齢も異なる患者様に対応できる実践力・コミュニケーション能力を養うとても貴重な体験です。実習先での厳しい指導と温かい励まし、その土地の先生との交流は今も忘れることができません。病院以外の老人福祉施設やデイサービスでの福祉実習では患者様を前に、リハビリテーションの目的や注意点をいかにわかりやすく伝えるか努力する中で、言葉の大切さも学べました。リハビリ治療で大事なのは人と人との関わりです。コミュニケーションをとり、身体だけでなく、心の部分にも配慮する。心を通わせることができた患者様の「ありがとう」という言葉や、退院後にいただくお礼の手紙が一番うれしく、今の仕事の励みになっています。これからも、さらに精進していきたいと思います。
阪神淡路大震災を機に実家の家業、飲食店を手伝うように。このまま一生、この仕事を続けるのか、何か他の仕事に就くべきか、いろいろと思い迷んでいた頃、祖父が脳梗塞で入院、リハビリテーションに興味を持つように。いろいろ調べるうちに、理学療法士の資格をとろうと決意。
環境面、経済面からも条件が最適だった関西総合リハビリテーション専門学校に入学。学校が契約するマンションに一人暮らしし、勉強に励む。リハビリ医療の基礎医学はもちろん、接遇など、社会人としてのマナー・常識なども改めて身につけていく。
臨床経験豊富な教員の体験談を交えた分かりやすい授業、多彩な臨床実習、そして友人のはげましもあり、無事、国立試験に合格。卒業後は、地元の明石医療センターに理学療法士として就職。
現在、勤務8年目。運動器リハビリ、心臓リハビリ、呼吸リハビリなど、幅広いリハビリに取り組む。ただ治すだけでなく、カラダも心も元気になって退院してもらうのがモットー。退院後も病院に元気な姿を見せに訪れる人も多く、地元民に親しまれ、信頼される先生に成長
